光の下に君はいて。
そんな君を、僕は眩しくて見れなくて。
ただ、
俯いた地面には君の影があって。
僕は、君がそこにいることを知った。
君の光に照らされて。
地面には僕の影もあって。
僕は、僕が存在することを知った。
君のそばへ行きたくて。
けれど、
僕が君に近付けば、
君を汚してしまいそうで。
行きたくて。
行けなくて。
どうしようもなくて。
苦しい僕の心は、
闇の中に、
どんどん、
引きずり込まれていって。
そのうちに、
君の影も、
僕の影も、
見えなくなって。
ついには光も、
なくなる。
光がなくなった僕の瞳には、
何も見えず、
ただ、
どこまで続くかも分からない、
闇だけが広がった――。
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